mukuraのはじまり
経師は、紙のほか布や竹、金箔等紙状の素材を扱います。しかしながら、それら素材の作り手ではなく、素材の作り手と使い手の間に立つプロデューサーの役割を担っています。紙を扱うプロフェッショナルとして、技を磨くだけでなく、使われる方のことを常に考えるということ。機能美を求め、心地よさ、美しさ、確かさ、強さ、あたたかさをお客様のご要望よりも少し先を読み、作り上げることこそが経師の仕事であり、そこに技を重ねることにより「本物」が生まれるのです。
この職人の誇りある手仕事を、現代の方々にもお届けしたいと始まったのが、「大入」がプロデュースするブランド「mucura」(むくら)です。
伝統の技を過去のものとせず、デジタル社会を生きる現代の方々にこそお届けし、五感で感じていただきたい。
その思いで作る文具・道具は、紙に限らず紙状の素材を自在に扱い、職人の技術を注ぎ込んだ“KAMIモノ”。KAMIの可能性と用の美が融合する品々です。
mucura(むくら)という名前は、手仕事の仕上がりやものの味わいが、穏やかで円みがあり心地よく感じる時、京都の人々が使う「むっくり」という言葉から名付けました。現代の感性を交えながら、経師の技でむっくりとしたKAMIモノをおつくりしてゆきます。
mucuraを人生の節目に
美しく、強く、使い心地よく、あたたかみのある文具、道具。伝統の技術を基に、品質重視で仕上げる品々は、ハレとケ、人生の節目に寄り添うモノとして、お誂えもしていただけます。これまでの歳月を思うもの、これからの時間を共にするもの、贈り、贈られるものとして、紙のプロである私たちが、特別な思いを込めたお品物を丁寧におつくりいたします。
着物や古布など貴重な布や紙を用いてのお誂えにもお応えし、思い出を美しいカタチにする創造的な再利用を通じて、もののアップサイクル、持続可能な社会にも貢献します。